ユーザーインタビューで絶対してはいけない聞き方4選【PdM初心者必見】
プロダクト開発に欠かせない「ユーザーインタビュー」
- プロダクトに価値を感じている熱狂的なユーザーをリクルーティング
- インタビューの目的を定めて
- その目的を達成するために必要な項目を洗い出して
- その項目を満たせるような質問を作っていく
基本的にはこのようなステップでインタビューを行います。
しかし、実際のインタビューは想定しているようには進みません!!
予想外の回答が来ることもあれば、質問の意図が伝わらないこともあります
そんな時ついつい、ユーザーを自分の想定や仮説に誘導してしまっていませんか?
そこで本日は、プロダクトマネージャー初心者が犯しがちな、ユーザーインタビューで絶対してはいけない質問を4つご紹介します!
〇〇ということですよね?
インタビュー中、ユーザー自身が言語化に困っている場面はよくあります。
そういった時に、ついついこちらが想定していた回答や、仮説を「〇〇ということですよね?」という形で問いていませんか?
これを聞いてしまうとユーザーは少し違和感が残っていたとしても「確かにそうなのかも?」と納得してしまいます。
本来、インタビューではユーザー自身も言語ができていないような根源的なインサイトを引き出すものです。決してこちらが「当てにいく」ものではございません。
〇〇ということですよね?と答え合わせをしないように気をつけましょう。
〇〇で困っていませんか?
これもやってはいけない質問のTOP3に必ず入るといっても過言ではないのですが、あなたは勝手にユーザーの困りごとを決めつけていませんか?
インタビューを通して、あなたはユーザーの課題を見つけ、それをもとに解決策を作る必要はあります。しかし、こちらが先に課題を決めつけてはいけません。
なぜか。それは「〇〇を困っていませんか?」と聞かれると「困っています」と答えてしまうからです。
一つ目の質問と同様に、ユーザーから引き出すことがインタビューにおいて大切です。こちらの仮設の答え合わせは必要ないです。
〇〇で困っていませんか?→困っています
では▲▲では困っていませんか?→確かに少し困っているかもしれません
では・・・・
という会話が繰り広げられて、本当にユーザーが何に困っているかがわからなくなってしまい、何をプロダクトで解決すべきか迷子になってしまいます。
あなたはどう思いますか?
一見すると、この質問はユーザーから色々引き出せそうないい質問に感じます。
しかし、この質問をしてしまうとユーザーは自身の「意見」を話してしまいます。
私たちは、「ユーザーがどう思うか」より「実際どう行動して、何が起きたか」が知りたいのです。
実際の行動を見ずに意見に左右されてしまうと、本当に顧客が望んでいないプロダクトを作ってしまうことがよくあります。
【よくある失敗例:プロダクトを愛用してくれているヘビーユーザーへの質問】
「このプロダクトの値段についてあなたはどう思いますか?」
→「高いと思います。なぜなら〇〇だからです」
よし、値段を下げよう。
しかし、値段を下げても顧客は増えなかった。
「値段が高いと言われたから下げたのに。」
「回答を誘導しているわけではないのに」
そう思いますよね。
ただよくよく考えると、このユーザーは値段が高いと思いながらも使い続けているヘビーユーザーなのです。
これがユーザーの「意見」と「実際の行動」が乖離している一つの例です。
意見に惑わされないように気を付けてみましょう!
なぜですか?
これは一番してしまいがちな質問です。私もついつい聞きたくなります。
しかし、「なぜ」と聞くことは、ユーザーがそれに応えるためにその場で無理矢理考えをまとめて、それらしい回答を言語化して導き出さなくてはならない状況を作り出してしまいます。
ここまで何回も述べているように、ユーザー自身も言語化できていないことを見つけることがインタビューでは大切です。
「なぜ」と聞くことで無理矢理に言語化したものが必ずしも本人が100%納得いく回答になっているとは限りません。
結果的に、回答のミスリードにつながる可能性が高くなります。
あくまでインタビューではユーザーの行動を知ることに注力し、「なぜ」の部分はこちらが「インタビュー結果をもとに分析する。」というスタンスをとりましょう!
ここまで、ついついしてしまうがユーザーインタビューでは避けるべき質問を4つご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
とはいえ、ユーザーインタビューは質問が全てと言っても過言ではございません。
ユーザーが求めていないプロダクトを作ってしまわないよう、世の中でプロダクト開発をするプロダクトマネージャーに少しでも参考になりますと幸いです。
大学卒業後、コンサルティング会社にてCRM導入プロジェクトに従事。
2017年スタートアップに転職し、社内事業部COOとしてこども向け教育事業の立ち上げを行う。
現在はNowDo株式会社にて0-1フェーズの事業を複数担当。PMだけでなくUXリサーチ、カスタマーサクセスなどフェーズ、状況に応じて複数の役割を兼任する。