社内全てのプロジェクトを1Jiraで管理して効率化できた行動保存術

常盤龍司 / りゅうじ

こんにちは。社内体制が複数になってボチボチ知見が貯まってきました、りゅうじです。

今回は社内ツールをJiraに統一して全てのプロジェクトを1プロジェクトとして行動の辞書化、進捗管理することで全体の見通しがとても把握しやすくなった話について書いていこうと思います。

採用を見送った他ツールについてはあくまで自社の取り組みなので参考程度に読んでいただけますと幸いです。

従来はJira以外にも数々のツールを使っていたのですが、最終的にfigmaとスプレッドシートが少々残るくらいになったので他のnotionやTrelloなどの進捗管理ツールからJiraに統一しました。

煩雑な管理になりがちで検索性が悩みだった

それぞれのツールも小規模ですと問題なかったりして便利なのですが、モバイルアプリの新規開発など関わる開発チームが複数に渡ってクライアント様とのやりとりとは分けるとなった場合の開発状況を把握するには使いづらく感じてきました。
実際の利用状況としては

Trello

  • 1プロジェクトのことしか管理できない。チェックリストでTodo管理できるのは良いけどタスク同士の関係性が把握できないのでタスクが雑多に増えがち
  • ロードマップ などの図解で見れる要素がデフォルトで充実していない。アドオン追加では存在するけど挙動が重くメモリも食ってしまうので常時稼働させていると他の業務にも影響が出る。
  • タスク単位の管理になるので常時置いておく情報と分けて管理すると煩雑な管理になりがち
  • 小規模でWebサイト制作くらいなら管理しやすいかも

​Notion

  • 階層構造にしやすいのは良いけど、アーカイブとして残しておかないと削除したらNotion内での検索に引っ掛からなくなる。
  • 淡々とメモを残す形が得意なのでブログやドキュメントには向かない。
  • 1000block=1000段落を超えると有料になる。ブログ1記事書くと20-30blockは平均消耗すると考えると無料で使える範囲が少ない。

共通課題

  • 検索の網羅性が乏しい
  • プロジェクト単位や業務内容をラベリングして管理したい
  • 全体管理をするならもう少しグラフィカルな表現が欲しい

全社のプロジェクトを管理するとした場合にプロジェクトをまたぐと途端に検索性が低下していた状態だった点、ナレッジが積みにくい構造で月額コストもかさみがちだった点も悩みだったことが大きくてJiraで検討し直すことにしました。

抜け漏れ重複を減らしたJiraの使い方

管理ツールをJiraに統合するまではどこに何の情報があるのか整理する必要があり、調査してみると自社内向け、クライアント対応向けと大まかにでも2つに分かれていて、雑談は自社内だとSlackに、クライアントだとチャットツールといった分け方をしていたのですが、正直言うとチャットツールに関してはクライアントとのやり取りだけで充分ということで自社内のSlackは廃止することにしました。

次に散らかっていた管理ツールを整理し直していたのですが、TrelloやNotion、スプレッドシート などプロジェクトによってツールが変わり、自社とクライアントで同じツールだけどプロジェクトを分けていたりと都度横断していかないと把握ができない状況でした。これのせいでタスクの重複が起こったりする反面、クライアントと自社チームのやりとりはそれぞれ切り分けなければなりません。同じツールを2つに分けることに意味がない状態でしたので、クライアントに見せる内容はチャットワークとスプレッドシートなど学習コストの低めのものだけ、自社チームはJiraのみを見ていれば何をやるべきかがすぐにわかるようにしました。

イラストや表などの専門性の高い情報についてはfigmaやスプレッドシートを使ったりもしていますが、サイトマップや要件定義表など明確に作るものが決まっているものだけでナレッジだったりクライアントに提出しやすいフォーマットが作れる目的で利用するようにしてタスク関連のものは全てJiraにまとめておくことで情報が流れて消えていく状況を初期対応として避けるようにしました。

目的で使い分けるJiraの機能

Jiraは多機能だからこそ慣れるまでに時間がかる、開発職の人でないとハードルが高いので使いづらさがある。などの評価が多いですが、実際はIT経験のない人に対してわかりやすく教えられるか、一緒にブラッシュアップできるかの方が重要のように思っています。マネジメント職が管理ツールに全任せして後はよろしく!みたいなことをしているとどんなに良いツールでも複雑になって使われなくなっていくのだなっていう事例も過去にたくさん見てきたので自分でも気をつけたいところです。

実際に今年の秋に変更して3ヶ月ほどになりますが、「サイドバー機能」「課題機能」を使いこなすだけで全社管理がとてもしやすくなりました。一例としてサイドバー機能と課題機能をどのように使っているか共有します。

サイドバー機能は全体可視化として

ロードマップ 、バックログ、ボード、レポートを主に使う形です。大枠の進捗把握に使いました。それぞれの使い分けについては以下のようになります。

ロードマップ

プロジェクト単位の進捗度合いを横棒グラフで確認できます。エピック=プロジェクトに変更してプロジェクトに対して課題=タスク(以降タスク)を追加していく形にすることで未着手、進行中、完了のステータスに応じて色分けされた進捗が表示されて全てのタスクが緑色になるとプロジェクトが完了するようになります。

完了したタスクについてはチェックマークもつくようになりますので実際に中身を見にいかなくても進捗度合いを確認することができます。プロジェクト内の全てのタスクが完了するとプロジェクトが自動で完了することもできるのですが、頻度としてはプロジェクトが完了するのはそこまで多くないので手動で運用しています。

バックログ

各スプリントごとのタスクをリストで確認することができます。ここでは緊急度合いの判断をしたいときにタスクをどのスプリントで行うのかを柔軟に変更するときに利用することが多いです。スプリントは1週間単位にして作成、月で4-5スプリントできることになりますので時期の決まっているタスクはそれぞれの時期に配分、優先度は低いけど重要な要件などの時期が決まっていないタスクに関してはバックログ項目にいったん置いておくようにします。バックログの見直し時期としてはスプリント開始の日にして抜け漏れがないようにしています。

ボード

通常運用するときはこちらを使います。カンバン型と言われる形になりますが、タスクのステータスがデフォルトでは「未着手、進行中、完了」の3種類になっています。これに「相談中、確認中、保留」も加えて、どのステータスに滞在している時間が多いのかをレポートで可視化するようにしています。

レポート

バーンアップチャート、スプリントバーンダウンチャート、ベロシティレポート、累積フロー図の4種があります。スプリント単位でのタスク開始→完了の度合いを確認するために便利です。しかしもっと重要な指針として「スプリント中にタスク追加された量」を確認する目的を重視して活用しています。規模感としてアプリ開発や業務システムのあたりになると最初で要件定義した内容に不足が生じることがオフショアだと特に起こりやすかった経験から企画当初から実際に稼働してみてどのくらいの設計外の出来事が起こっているかの確認ができるので、プロジェクトを重ねていくうちに要件漏れしがちなタスクの内情が分かりやすくなります。

課題

サイドバーにある課題では進行中、完了関わらずに「検索用」として活用しています。サイドバーの他の検索バーでもできると思いがちですが全文検索がスムーズにできるのは課題での検索だけでした。これで検索していると似たようなタスクがリスト化されます。

課題機能の中身でプロジェクト進捗をそのままナレッジにする

ここまでが全体の大まかな管理についてですが、実際にタスクを進行させる上で「課題」をタスクとして作成して完了を積み重ねていきます。この課題ですが、親子関係を持たせることで使い勝手が向上しました。その中でも子課題と課題をリンクについて使い分けをした方が良かったので書いておきます。

子課題

タスクに関する親子関係を1階層だけ作ることができます。でもちょっとした罠があって、親子関係のタスクで子課題にあたるタスクは親課題を開かないとボード上では見れない状態にデフォルトではなっています。子課題に直接アクセスすれば良いかと思いますが、これだとタスクの把握に多少なりともタイムラグが起こってしまうため円滑なマネジメント業務に支障が出やすくなります。そこで一工夫必要なのですが、ボード画面の右上に「グループ分け」という項目があります。そこで「サブタスク」で表示分けするようにできます。そうすると親子関係のあるタスクのうち子課題も表に出て親子タスク単位で縦にタスク、横に進捗ステータスの表示形式にレイアウトが変わり見通しがしやすくなります。

ラベル

ラベルは・・今のところ使っていないです。理由としてはこれまで紹介してきた機能で充分賄えてしまう事業構造だからです。今後事業部が多岐に渡るようになったらラベリングすることが必要かなと思ったりするのですが当面はまだ不採用で良いかなという肌感覚です。

まとめ:行動履歴をまとめて分析するのにJiraは使いやすい

専門的な図解や表計算についてはfigmaやスプレッドシートなど活用することになるのですが、ただ使うだけでなくてfigmaだったらそのままWebサイト制作に流用できるようにブラッシュアップするだったり、スプレッドシートからJiraに自動でタスク作成できるようにGAS(Google App Script)を噛ませて効率アップさせたりと連携させることを前提にして人が管理に要する時間を少しでも減らすようにしています。

もちろんクライアントワークを実施する際には個別のJiraプロジェクトを作り、全社プロジェクトとは分離したりなどの管理はします。

JiraがAtlassian社のサービスでありG-Suite(Google Workspace)との連携でアカウント管理もしやすい点も効率化を大きく助けてくれるので自社内で本当に必要な作業に時間投資をできる点で管理ツールを変えて良かったと思います。

今後の課題は先日のGoogleサーバーダウンによる業務の強制終了への対策で考えています。こちらに関しては現状としては自社のドキュメントやナレッジにかかる資材はVsCodeからGitでのバージョン管理だったりと保存箇所の分散化を測ったりなどはしていますが人気のありすぎるインフラ1つに依存するのはリスクが大きいので最適解を探していくことになりそうです。

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この記事を書いたPM
常盤龍司 / りゅうじ
@ryuji
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株式会社ユニクシィ代表取締役CEO
美容室店長、大学病院サロン立ち上げを経て起業。

フリーランス期に1000人規模のイベントやプロボクシング興行をプロデュース、エンジニア、メンターを経て上場企業での新規事業開発を経験、PjM、DXコンサルまで全て独学で7事業立ち上げる。

現在は自社開発PdMと並行でフリーランスギルド運営、オフショアでの受託開発PjM。コミット領域は子育て世代に優しい世界の実現。