【2020年】社内PM勉強会のフィードバック

せぇべぇ

久しぶりの投稿になりました、せぇべぇでございます。
夏過ぎあたりから職場環境を変える話が進んでおり、それがいち段落ついたのでその間たまっていたものをアウトプットしていこうと思います。

今回は年末なのでってこともありますが、社内で毎月行っているPM勉強会で何をやってきたか振り返りをします。
春先、コロナで各々が出勤したり在宅になったりと世の中環境が変わってきた中ではありましたが、4月からの勉強会はオンラインでやっていくことになりました。
オンラインでやってみてこのあたりあまり集合勉強会と変わらないなぁということで特段問題なし。(ただ終わった後の飲みに行けないのは寂しい・・・)
ということでオンラインで始めた4月以降のことを書いていきます。

勉強会に参加しているメンバーは社内の意欲溢れる若手1~3年生です。(今現在6名が参加してます。)

勉強会の目的

1.近い将来、社内案件で発生したプロジェクトを、ここのメンバーで対応するために学ぶ。
2.社外(出先)でもエンジニアとして活動するためにマネジメントを学ぶ。
3.出先の出来事や事例(良いことも悪いことも)を共有する。
4.日頃の業務・プロジェクトでのもやもやを解決できる場とする。

4-6月期

4月は『アジャイル』のことについて学びを深めました。アジャイル案件に参画しているメンバーやアジャイルを知らないメンバーもいたのでアジャイルの基本的なことだったり。
ひとつ面白い話があったのが、プロジェクトに途中参画したときに何に注意すればいいかという質問があり、アジャイルでもそうでなくてもまずは現状の把握をしましょうという話しをしました。
・どんなメンバがいて、みんなどこに向かっていて、いま何してる?
 ⇒体制と目的地と現在地の共有
・どんなツールを使って管理していて、進捗や実績の報告はどこにする?
 ⇒開発環境はどんなでIDE使ってるのか、Git?Redmine?自社独自のツール?とか。
・PJTメンバ外のステークホルダー:関係者は誰がいる?
 ⇒若い子はあまり意識しなくてもよさそうですが、個人的にマネジメントする上では気になるところ。

アジャイル固有でいうと
・ユーザストーリーの確認 ⇒ どんな要求があるのか?
・プロダクトバックログの確認 ⇒ どんなモノを作っていくのか?
・顧客からの依頼書の内容確認 ⇒ どんな依頼なのか?
・カンバンの確認 ⇒ いまどんなことしているのか?
・これまでのスプリントとその振り返りの内容確認 ⇒ これまでどんなことをしてきているか?
・MVPの確認 ⇒ どんなモノをつくってきたのか?
こんなところですかね。

6月は書籍ドラッカーさんに教わったシリーズから「成功するプロジェクト管理の秘訣」の内容に触れてみました。
まずはプロジェクトの5つの質問に答えましょうということで、
1.プロジェクトの目的は何か?
2.顧客のニーズは何か?
3.このプロジェクトが提供すべき価値は何か?
4.プロジェクトの計画は何か?
5.良い仕事とは何か? ←これがちゃんと定義しておきましょうねと、個人的にも大事な項目だと思います。

この書籍はスキル向上や生産性向上、コミュニケーション力アップの章もあり若手にはおススメです。

7-9月期

8月は『WBS、タスクの分解について』?これは現場で悩んでるメンバーからの相談でこのテーマで話をしました。
WBSはなぜ必要なのか。それは「目的を達成するために必要な作業(Work)を漏れなく分解(Breakdown)し、構造化(Structure)して見える化する」ことだと思います。
ちょっとWBSの一般的な書き方って何だろうと調べてみたら、特に書き方にルールはないとのこと。まぁ現場やプロジェクト・作る人によって書き方は違うよなーとも思うし。
テンプレートがあればそれに従って書くしかないですが。
個人的に注意していることは、
・抜け漏れがないように書く
・誰の担当か明確にする
・タスクをみてわかるように書く(プラス補足説明)
・完了基準や期日を明確に書く
・前後関係を検証し組み換える
こんなところです。

9月は日頃からの私の相棒?これも書籍:タレントトライアングルについて、メンバーにはちょっと難しい話をしました。
タレントトライアングルとはPMコンピテンシーの概念で、「組織における長期的な戦略目標を支えるために必要な能力の概念」のことになります。
3つの領域があります。『テクニカル・プロジェクトマネジメント』『リーダーシップ』『戦略的およびビジネスのマネジメント』
これらの中身には触れませんが、こんなすべての能力を兼ね備えなスーパーマンはいるのかというのが初見でした。
この勉強会ではこのような能力が必要とされている中、一気に身につくことなんて不可能なのだから、今の業務に近しい部分の能力を身につけれるといいよねと。
またこれからの時代によっては必要な能力も変わってくる(新しい技術が生まれると必要な能力が変わってくるという意味)からこれだけに固執
個人的には戦略的およびビジネスのマネジメントにあるベネフィットマネジメントの部分がPMとしての能力は単にプロダクトマネジメントだけでは難しくなってくるんだろうなと感じたところです。

10-12月期

10月、オンラインでの勉強会も半年たち慣れてきましたので、ここで一旦集合勉強会時に定義したグラウンドルールを見直そうとオンライン版グラウンドルールを策定しました。
グラウンドルールってプロジェクト(また会社の文化など)で作ったり作らなかったりあると思いますが演習の意味も込めてやってみました。
・同じ志を持った仲間と将来必要になるスキルを身につけよう。
・前向きに参加し意味のある時間を過ごそう。
・発言には躊躇せず積極的に自分の意見を発信しよう。
・相手の話は最後まで聞いて一度受け止め、そしてイイネ(反応)しよう。
・わからないことは即質問(チャットでコメント)しよう。
・自分の理解した事と相手の意図した事に相違がないか確認しよう。
・飲み食い自由だけど音には気を付けて。
・カメラはONにしてリアクションは大きく。
・個人に問いかける場合は名指しで発言しよう。
リモートならではといった感じになりました。
参考にしてみてください。

12月、今月も直近で実施しましたが今月自分の手が回ってなく3年生で色々現場を経験しているメンバーにお願いしました。私も学ぶ側です。
コミュニケーションの話をしてくれました。
一番コミュニケーションを取らなきゃいけない人物は誰か、その人とどうコミュニケーションをとっていくのか、またリモートでのコミュニケーションとしてチャットをよく使うのですが上司と気軽にするためにはやっぱりコミュニケーションとって人間関係を構築しておかなきゃだよねと。
議論になった箇所が「タスクの中間報告」について1日程度で終わるタスクでも中間報告がいるのか?という点でした。
プロジェクトごとに違うと思いますが、話を聞くと毎日朝会やってるようなのでその場合は不要かなと。プロジェクトで中間報告の定義を決めるだったり、タスクを割り振った際にタスクごとに要・不要を決めておくのもいいかと思います。
大きいプロジェクトだと中間報告はもちろん、細かくチェックポイントがあったりしますよね。
また若干カオスな現場の話もしてくれて、まだ現場経験のない1年生にとってはタメになったのではないかと思います。

参加メンバーの声

「前期はリーダーの役割を任された時期に当たる為、いつも手一杯な分マネジメントの事を勉強して次の月に生かすように動けたことが有難かったです。」
「今後の活動としては、ちょっと実践的な内容(仮システムの要件を考えてみる、ディスカッションをしてみるなど)ワーク的なものを導入出来ると嬉しいなと考えています。」
「参加しているメンバーの直面している課題とか、知りたい事をメインにその対策だったり、手段を紹介していただけた勉強会になっていたと思います。」
「自分もアジャイル開発におけるPMの部分だったりWBSだったり話が聞けて良かったです。タスク分解のところは特に意識して改善しようとしてます。」
「疑似プロジェクトのようなものを立てて、実際に手を動かしてアウトプットしてみたら面白いかなと思っています。」
「マネジメントについて体系的な前知識が全くない状態での参加でしたが、勉強会を通してマネージャーに求められるノウハウが何かや、プロジェクトの全体像について把握することができました。」
「他の社員の悩み相談を聞いていて、自分も全く同じ悩みを持っていることがあったので一緒にアドバイスを聞くことができて良かったです。」
「現場で新卒一年目のプログラミング未経験の方のOJTを任され、まず意識して取り組んだことがスケジュールの組み方やタスクの割り振り方でした。」
「勉強会で学んだことや他の参加者の発言などで業務に組み入れたいものをこの機会に実践できたことで、学ぶだけではなく、よりスケジュールの組み方などの難しさを実感しました。」
「仕事の話を聞ける機会が少ない中、勉強会ではそういった話を中心に実践的な内容を教えていただけていると感じます。」
「勉強会では現状を分析した、もしくは客観的に見た上での話が聞け、それに対してメンバーが建設的な意見を発信していると感じます。」
「現場によって状況などが変わり、前の現場ではこうしたら上手くいったという成功体験が次の現場で使う事が出来ないなど、一筋縄ではいかないことを学びました。」
「リモートという環境もあり、他の現場の話を聞く事が出来ないので、こういう機会にお話を聞く事が出来とてもためになります。」

業務後の勉強会なのにしっかり学んでてなんかいいですよね。ありがたい!

最後に

参加メンバーがまだ若手ということで、通常業務の悩み相談もあって、マネジメント関係ないこととかも受けごたえしてます。自分からするとこれもマネジメントだと思ってやってますが、冒頭書いた通り意欲溢れるメンバーが集まっているので教え甲斐があります。
それにリモート業務を行っている中、勉強会もやれているけど手探りな部分もまだあり、その辺オンラインでも深い学びができる工夫をこれからしていければいいかなと。
来年もやっぱり細々と継続してやっていこうと思います。

いいね!
この記事を書いたPM
せぇべぇ
@sebesa

都内在住システム会社所属。

もっとエンジニアとしてスキルアップをしたいと思い2015年に今の会社(3社目)に転職したものの、マネジメントする人材が少なかったこともあり、また周りからも進められ転職後すぐに方向転換。それからは開発することがなくなり上流工程業務に携わる。今はコンサルよりのPMといった感じ。

また社内では若手向けのPM勉強会を立ち上げ教育も行っているが、自分自身のPMとしてのスキルアップも忘れずに外部研修やイベントに参加している。
エンジニア時代は全くマネジメントに興味がなかったことをたまに思い出す。そのあたりうまく伝えていければなぁとも思っている。