初心者PM大歓迎!プロジェクトマネジメントの「コツ」を知ろう【開発PM勉強会vol.10】

devPM運営

2022年4月、10回目の開発PM勉強会を開催しました!

毎回、たくさんの方にご参加いただきありがとうございます。今回の勉強会は、PMの方や、テーマへの関心が高いエンジニアの方々にご参加していただけました。

事前にいただいた質問では、炎上しないコツやメンバーのモチベーションが上がらないなどのお悩みの声があり、みなさん同じことで悩んでいらっしゃるようでした。登壇者の方のお話しは、PMの方にとっての「よくある悩み」にも役立つ内容ばかりでしたので内容をシェアいたします!

開催概要

開催日時:2022年4月14日(木)19:00〜21:00
開催場所:Zoom
企画内容:初心者PM大歓迎!プロジェクトマネジメントの「コツ」を知ろう

イベントページはこちら👇
https://peer-quest.connpass.com/event/242046/

初めてのプロジェクトマネジメント、失敗しないコツとは?

今回は4名の登壇者にお話をしていただきました。

初心者PM、現役PMにも必見なプロジェクトマネジメントの「コツ」を先輩PMたちから共有していただいています!

時間タイトル発表者
18:50Zoomオープン
19:00オープニングトーク運営スタッフご挨拶・イベント案内
19:05開発チームリーダーとしてプロジェクトを成功させるためにやったことリストhirac さん
19:15マネジメントするためにやらないこと佐々木 さん
19:25【これから始めるPjM】守りたいベースライン3つめけ さん
19:35基調講演|デキるPMが使ってる「リーダーシップ論」伊藤大輔 さん / 一般社団法人日本PMO協会
20:00皆さんからの質問募集タイム当日質問フォームに送っていただきます
20:05ぶっつけパネルディスカッション!浪川 舞 / PeerQuest Inc.
20:25みんなのまとめ・総評
20:30撤収!

開発チームリーダーとしてプロジェクトを成功させるためにやったことリスト / hirac さん

開発PM勉強会_2022年4月 by hirac さん

hiracさんからは、スタートアップ企業のCTO兼PMとして、プロジェクトを成功せるために行った開発事例をご紹介いただきました。

スタートアップ企業で開発を進めていくためには、資金が枯渇しないよう開発のアジリティを上げることが大切なようです。そのために、スクラム開発に取り組み、1週間スプリントで毎週のレビューに向けてプロダクト開発を進めていくそうです。さらに、「As is」と「To be」でロードマップを作成し、どんなことをやりたいのか、チームメンバーとすり合わせ個人のやりたいことも「To be」に落とし込み、方向性を合わせながら開発を進めて行くことが、大切なことなのだとか。

参考になった事例としては、品質を確保するためにV次モデルで、上位レイヤーの設計からそれぞれのレイヤーへ向けた検証をし、品質を担保していることや、チームで動くためには、メンバーの障害を取り除くことも大切にしているとおっしゃっていたことがとても印象的でした。

他にもチームメンバーを思う気持ちなどのお話をされており、改めて、日頃の業務でメンバーを気にかけたプロダクト開発に取り組みたいと感じました。

マネジメントするためにやらないこと / 佐々木 さん

開発PM勉強会_2022年4月 by 佐々木 さん

佐々木さんからは、マネジメントするためにやらないことのお話をしていただきました。

プロジェクトを進めるために大事なことは「やらないこと」を決めることだそうです。マネジメントの正解は、ありそうでなく、状況に応じた対応が必要とのこと。そのため、佐々木さんは、過去の経験・失敗から、7つのやらないことを決めてプロジェクトマネジメント業務に取り組んでいるそうです。

信用信頼を築く中で、コミュニケーションが大切であり、ユーザ、開発者、ステークホルダー、誰に対しても「不安にさせない」ことや、物事には定数と変数があり、定数に時間を投下していくのは勿体ないので、できないことを抱えすぎず「定数にこだわらない」考え方が大事というお話しがとても印象的でした。

その他、5つの「やらないこと」も参考になることばかりで、早速プロジェクトマネジメント業務に活かしていこうと思いました。

【これから始めるPjM】守りたいベースライン3つ / めけ さん

開発PM勉強会_2022年4月 by めけ さん

めけさんからは、【これから始めるPjM】守りたいベースライン3つのお話をしていただきました。

プロジェクト成功に必要な要素は多いものの、まずは、何を、いつまでに、いくらでやるのかという、3つのベースライン、「スコープ・ベースライン」、「スケジュール・ベースライン」、「コスト・ベースライン」を抑えるだけでも、結果が大きく変わるとのこと。プロジェクトが逼迫し始めた時こそ、この様な基本的な計画部分に目を向けられなくなりプロジェクトを悪化させてしまうケースがたくさんあるそうです。

PMの経験が少ない時期は、よかれと思ってやっていることが結果、事故を招いてしまいエンジニアサイドに多大な悪影響を招いてしまった。こういった経験がある方も多いのではないでしょうか?良いプロダクトにしたいと思うが故だと思うので、気をつけないといけないなと痛感しました。他にも、これもよくあるなと思うことばかりで、改めて気をつけるべきだと思いました。

発生する想定外や問題は、様々な原因から発生するものなので、予実差異を解消する取り組みや「As is」「To be」に、より一層力を入れていきたいと感じました。

基調講演|デキるPMが使ってる「リーダーシップ論」 / 伊藤 大輔 さん

伊藤さん運営のYoutubeは コチラ ← クリック

開発PM勉強会_2022年4月 by 伊藤 大輔 さん

組織の3大要素はご存知ですか?

参加者への質問から始められた、一般社団法人日本PMO協会の伊藤大輔さんからは、デキるPMが使ってる「リーダーシップ論」についてお話をしていただきました。

組織の3大要素とは、「共通のゴールがある」、「協力し合う意欲がある」、「コミュニケーションで相互調整できる」ということだそうです。組織に共通のゴールがあることは必ず必要なこと。さらに、より大きなゴールを達成するためにメンバーが協力し合う必要があり、複数人数で仕事をする場合は、思考や価値観の違いによりコンフリクトが発生する可能性があるので、コミュニケーションで相互調整することが大切だとのこと。

しかし、プロジェクトマネジメントのテクニックや技術、知識を得たとしても、「協力し合う意欲がある」、「コミュニケーションで相互調整できる」には、課題を持っている組織が多いようです。少し難しく感じましたが、これらは、マネジメントとリーダーシップの違いを理解すれば徐々にわかってくるそうです。

マネジメントは「箱」、何かコトを成し遂げる価値を想像するための仕組み、効率的な「箱」を作り管理・運営することであり、リーダーシップは「血」、対象となるモノやコトに血を巡らせ推進力を高めることが役割だとのこと。先述した2つの課題は、リーダーシップを用いて解決していくことが望ましいとのことです。

ここまでわかりやすく、組織作りに必要な要素を論理立てて説明してくださった伊藤さん。プロジェクトを成功させするために重要なことは、「箱」に「血」を上手く巡らせることだそうです。

*プロジェクトを成功させる5大要素とサイクル

① まずは、知識・技術・組織(コトを成すには適切な「箱」「道具」が必要)

② モチベーション(「箱」や「道具」を使い目的・目標に向かうチームの意思が必要)

③ リーダーシップ(メンバーが自分自身にスイッチを入れモチベーションを高めるのは難しい。推進役が必要)

④ コミュニケーション(リーダーシップを発揮するためにはコミュニケーションが不可欠)

⑤ チームビルディング(組織内コミュニケーションも活性化しチームビルディングが進む→生産性向上)

さらに、高度な価値を提供するために新たな技術・組織体系が必要になる。

これらを繰り返すことで、組織が強くなっていくそうです。

*デキるPMのリーダーシップとは何なのか?

経営学の中ではリーダーシップの定義がなく、理論はなんでもありの状態で、迷いやすいし悩むが、以外に自由で面白い領域とのこと。

デキるPMが使っている理論とは、「状況的リーダーシップ論、SL理論」とも呼ばれるものだそうです。この理論は、リーダーが置かれた環境に応じてリーダーのスタイルを変えていくというもので、スタイルを変える指標としては、コンピタンスが高いか、低いか。コミットメントが高いか、低いか。メンバーの成長過程と共にリーダーシップのスタイルを「支持型」→「コーチ型」→「支援型」→「委任型」と変化させていくとのこと。

経営学の世界では、最終的に、リーダーはリーダーを不要にすることが目標であり、不在にすることがとても重要な要素になり、少なくとも相手の状況に応じて、支持型・支援型だけでも使い分けると良いチーム組織に成長していくそうです。

デキるPMが使っている「リーダーシップ論」というのは、「状況的リーダーシップ論、SL理論」。この理論を参考に組織を成長せていくことが我々PMの役割なんだと改めて実感できた基調講演でした。

ぶっつけパネルディスカッション

より良いチーム組織に成長させていくためには、PMとして、どの様なことをすれば良いのでしょうか?今回のテーマであるプロジェクトマネジメントの「コツ」も含め登壇者の回答は、どれも参考になるお話しばかりでした!

「メンバーのモチベーションが上がらない場合は、どうすれば良いでしょうか」という質問がありました。

登壇者の方は、リーダーとしてメンバーにとことん付き合うことが大事であり、なんの課題があるのか、その人を知っていくことを大切にしているそうです。また、マネージャーとしては、考え方の観点が違うので、モチベーションが低いメンバーがいる中で、そのメンバーを加味したベストの組織作りを考えることが必要になるとのことでした。

他にも、プロジェクトが炎上しないためのコツとしては、今すぐに決められなくても、その時点で決められることだけは決めてしまうことで、炎上を未然に防げる手段に繋がるなど、登壇者の方からの回答は、とても参考になるお話しばかりでした。

まとめ

今回登壇していただいた方々のお話しは、初心者PMから現役PMまで幅広く学べ、貴重なプロジェクトマネジメントの「コツ」を吸収できた有意義な勉強会になりました。

プロジェクトをマネジメントするという幅広い言葉から、PMはチームの状況やプロジェクトごとに最適解を考え、チームに伝える必要があります。時には、失敗することもあるかもしれません。そんな時は、開発PM勉強会や社内メンバー、先輩PMに相談しながら解決策を模索していくことで、もっと良い組織環境を作れるのではと感じました!プロジェクトマネジメントは難しい役割ですが、日々頑張っていきたいと思います。

今回の記事担当:なべ

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